虫歯のしくみ

こんにちは。板橋エミール矯正歯科です。

みなさんは虫歯の原因やどのようにして虫歯ができるのかをご存じですか?
虫歯ができると歯がしみたり、痛くなったりするので嫌ですよね?
今回はそんな”虫歯”についてご説明したいと思います。

<強力な虫歯菌”ミュータンス菌”>
人によっては、ちゃんと歯を磨いていないのに虫歯ができたことがないよという人もいます。
その差は歯の質もありますが、”虫歯菌”が口の中にどの程度いるかの影響が大きいようです。
虫歯菌の中でも最も悪い菌は”ミュータンス菌”といい、ミュータンス菌は1歳7ヶ月~2歳半くらいの間に、保護者や家族から感染します。この時期を「感染の窓」といいます。
保護者の口の中に大量のミュータンス菌がいると、より感染していくのです。

<虫歯の主な原因は”プラーク(歯垢)”>
普段お口の中は中性に保たれています。
しかし、食事をした後やお砂糖の入った飲料を飲んだ後歯磨きをせず放っておくと、お口の中は酸性に傾いてしまいます。
先ほどのミュータンス菌が歯に残った糖分をエサにし、糖分を分解してプラーク(歯垢)を作り出し、ミュータンス菌が増殖し表面に膜を作ります。次に糖を発酵させ、乳酸等の酸を生成します。
常にお口の中では唾液の作用で、中性に戻ろうとする動き(緩衝作用)がありますが、酸性度がある一定の濃度に達してしまうとなかなか中性に戻ることができず、酸で歯が溶けて虫歯になってしまう(脱灰)のです。

ポイント1…唾液の働き
・溶け出したカルシウムイオンやリン酸イオンを、再び歯に戻して結晶化し、修復しようとする働き(再石灰化)がある
・酸性やアルカリ性に傾いた口腔内を中性に戻そうとする働き(緩衝作用)がある
・殺菌、抗菌効果があり、ばい菌や余分なものを排泄する
・新しく生えた歯の表面を硬くする
・歯や粘膜を保護する
ポイント2…バイオフィルム
プラーク(歯垢)が成熟すると、表面に”バイオフィルム”という膜が形成されます。
そして、バイオフィルムが出来てしまうと、
・歯の表面に強力に付着するため、頑固なものは歯磨きでは取り除けない
・抗菌剤等の薬剤が歯の表面まで浸透するのを妨害
・膜で守られた細菌が繁殖し、酸度が高くなるため、歯にダメージを与える
など、どんどん虫歯になりやすい環境になってしまいますので、プラーク(歯垢)は早めに除去するようにしましょう。

<規則正しい食習慣>
これまでで分かったように、長時間お口の中が酸性に傾いていると虫歯になりやすい状態が続きます。
そのため、間食が多かったり「だらだら食べ」をしていると歯を溶かす”脱灰”に、溶けだした歯を修復しようとする”再石灰化”が間に合わず脱灰が進み、より虫歯になりやすくなってしまうのです。
ですので、間食は回数を決めて減らし、お口の中に何も入っていない時間を作ることが大切です。

<虫歯の4条件>
・虫歯になりやすい”歯の質”
・プラークをつくりやすい”糖分”
・”虫歯菌”(ミュータンス菌)
・”時間”の経過

①毎食後の歯磨きやデンタルフロス等の使用、かかりつけ医での定期的なはのお掃除でプラークを取り除く
②フッ化物の使用等で丈夫な歯を作る
③規則正しい食生活、キシリトール等の代用甘味料の利用で糖質の摂り方を考える

虫歯を作らないために、虫歯の4条件が揃わないよう上記のことに気を付け、予防に取り組みましょう!

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