出っ歯は矯正で治せる?小学生で歯列矯正を行う場合の費用は?

歯並びが悪いといっても、どこが気になるのかは人それぞれです。特にご両親の歯並びが良くない場合、我が子の歯並びも悪くなってしまうのではないか、と心配される親御さまは少なくありません。出っ歯が気になる場合、いつ頃から矯正治療を始めたら良いのでしょうか。今回は、お子さまの出っ歯が気になる方へ向けて、矯正治療の開始時期や費用などについてご説明いたします。

出っ歯はどうやって治す?

笑顔の女性
「我が子には綺麗な歯並びになって欲しい」そう思っている方は多いものです。そのため、小さな頃から歯並びについての相談をされる親御さまも沢山いらっしゃいます。歯並びや噛み合わせの状態が良くないことを、専門用語では「不正咬合」と呼びます。不正咬合には、次のような種類があります。

不正咬合の種類

・叢生(そうせい)
いわゆるガタガタした歯並びのことです。八重歯が気になる場合もこれに当たります。

・上顎前突(じょうがくぜんとつ)
「出っ歯」とも言う歯並びのことです。上の前歯が前に出ている状態になります。

・反対咬合(はんたいこうごう)

「受け口」とも呼ばれています。上の歯よりも、下の歯が前に出ている状態や、下顎全体が前に出ている状態のことを言います。

・開咬(かいこう)
上下の歯を噛み合わせた時に、前歯の間に隙間が開いてしまう噛み合わせのことです。

・過蓋咬合(かがいこうごう)
上下の歯を噛み合わせた時に、上の歯が被さった状態で、下の歯がほとんど見えない状態です。噛み合わせが深い、とも言われます。

・交叉咬合(こうさこうごう)
上下の歯を噛み合わせた時に、上の奥歯が下の奥歯の内側に入るような状態です。クロスバイトとも呼ばれます。

このように、不正咬合には様々な種類があります。不正咬合の程度にもよりますが、ほとんどの場合は矯正治療で歯並びや噛み合わせを整えることが多いでしょう。
次の項からは、この中の「出っ歯」(上顎前突)についてお話していきます。

出っ歯になる原因

考え事をしている女性
出っ歯になってしまう原因は、色々考えられます。次の中で心当たりがあるものはあるでしょうか。

①口腔習癖
指しゃぶりや舌癖、爪を噛むなどの癖が原因で歯並びが悪くなる場合です。

②遺伝
遺伝によって、上下の顎のバランスや前歯の位置が出っ歯になりやすい状況である場合です。

③歯の大きさ
顎に対して歯の大きさが大きい場合、歯が並びきれないために出っ歯になってしまうこともあります。

④顎の大きさ
顎の成長が思わしくない場合や、歯に対して顎の大きさが小さい場合、出っ歯になってしまう可能性があります。

小学生のうちに矯正治療を始めるのがお勧め

子供にTSDで歯磨きを教える
「出っ歯であることで、学校でからかわれてしまうかもしれない」と心配される親御さまもいらっしゃるかもしれません。歯並びを治すと言うと、矯正治療を思い浮かべる方が多いと思いますが、いつ頃から始めたら良いかご存知でしょうか。

矯正治療は、費用がかかるイメージが強いため「気になっていても踏み出せない」「そこまでの予算がない」と思われる方も少なくありません。しかし、矯正治療には適した時期というものがあります。
特にお子さまの場合は成長過程にあるため、歯を並べるだけではなく、顎の成長も利用した上で矯正治療を進めることが可能です。その時期というのは、歯科医師がお子さまのお口を診て判断するため、親御さまが判断することは難しくなります。そこで、何もなくても定期的に歯科医院でのメンテナンスに通うことをお勧めします。

メンテナンスでは、虫歯のチェックはもちろん、歯並びやお口周りの成長の様子なども観察していきます。定期的に通っていることで、もし何か治療を検討した方が良いことなどが生じた場合でも、必要な時期に提案してもらうことができるでしょう。

■矯正治療で出っ歯を治すのに良い時期は?

エミール矯正歯科スタッフ

出っ歯を治すのに適している時期は「小学生になる6歳ごろ」が目安になります。この頃はまだ顎が成長途中のため、顎の成長を誘導しながら、歯が並ぶスペースを作っていくことができるからです。例えば、拡大床と呼ばれる上顎を広げる装置を使うことで、歯を抜かずに歯並びをある程度整えることができるかもしれません。

大人になってから矯正治療を行うことももちろんできますが、この時期に行うことで、費用を抑えられる可能性があるというメリットもあります。

お子さまの歯並びの相談は早めにしておきましょう

小児矯正歯科床矯正装着前
お子さまの出っ歯や歯並びが気になる場合は、遅くとも永久歯が生えそろう頃には、一度歯科医院で相談してみてください。この時期を逃してしまうと、顎の成長は完了してしまうため、大人が行うのと同じような矯正治療を行うことになる可能性が高くなります。早いうちからお口の状態を見てもらうことには、このように虫歯予防だけではないメリットもあるということがお分かりいただけたのではないでしょうか。ぜひ、定期的なメンテナンスにも通う習慣をつけてあげてください。

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